初めてのバードウォッチング 大阪城公園 ツアー・レポート
4月15日に催行された 初めてのバードウォッチング 大阪城公園に同行してきました。前日の雨もあがって快晴、暑いぐらいの天候でした。
バードウォッチングの始め方・楽しみ方
今回は入門者の方だけでなく、数人のリピーターさんも参加するバードウォッチング・ツアーとなりました。以前にツアーに参加した後に、ご自身でソロ・バードウォッチングを行った時の疑問や壁を解決しようと思われ参加されていました。
また、季節が変わると、見れる野鳥が変わるので、野鳥の見つけ方も若干ですが追加されます。
野鳥ガイドの久下氏は、参加者の方々に、野鳥の見つけ方、野鳥を観察するポイントなど、バードウォッチングのノウハウや楽しみ方を知ってもらおうという姿勢でツアーを行っています。ですから、入門者だけでなく、このように以前に参加された方が、バードウォッチングのスキルアップのために参加くださることは、このツアーの主旨とぴったりと合致します。
花が散った後の桜
メジロ、ヒヨドリ、スズメのような、花の蜜を食べる野鳥がいます。桜が満開の時は、そういった野鳥が桜の木に集まります。ヒヨドリは桜の花粉でくちばしの先が黄色くなるほどです。(参考:背割堤でバードウォッチング)
しかし、花が散ってしまうと、毛虫などの虫が増えるので、この虫類をエサとする野鳥が、桜の木にやってくるのです。今の時期であれば、留鳥ではヤマガラ、シジュウカラ、コゲラなど、冬鳥ではシロハラなど、夏鳥ではセンダイムシクイなどが期待できます。虫がいる木を見つけたら、少しだけ離れて待つと、野鳥がやってくる可能性があります。
くつろぐキジバトを観察
玉造口から入ってすぐの所に、桜広場があります。ここの端っこの方で、羽を広げて寛ぐキジバトを久下氏が見つけました。すごくリラックスした感じなので、全く気配を感じませんでした。寛いでいるのを邪魔しないように、離れて観察しました。キジバトといえば、木立や植え込みの下で、せわしなく落ち葉をくちばしでひっくり返してエサを探すようすを思い出しますが、このような穏やかなキジバトは始めてみました。
キジバトと普通のドバト(カワラバト)の見分けのポイントは、首の後部の縞模様です。この写真にも、首の後部の縞模様がバッチリと写っております。
キジバトを見つけたら、大きさを意識してください。キジバトは、バードウォッチングで大きさの基準となるものさし鳥の中の一種です。ものさし鳥に関してはバードウォッチング基礎知識 鳥の大きさのページをご覧ください。
ムクドリ
地面を歩いていることが多く、全長24cmのムクドリは、双眼鏡を使わなくてもすぐに分かる野鳥です。入門者の方にとって、双眼鏡の扱いの練習にはもってこいの野鳥なのです。また、バーウォッチングの初心者の方は、朝一番にムクドリを見つけたら、双眼鏡を合わせる準備運動として、双眼鏡で見てください。
これは私の経験ですが、バーウォッチングを始める時に、池や川で泳いでいる野鳥、ムクドリやヒヨドリのような少し大きい目の野鳥をまず双眼鏡で見るようにすると、その後にスズメサイズの野鳥でも、双眼鏡を合わせるのが簡単になります。 ムクドリもキジバト同様にものさし鳥の中の一種です。
高木の梢
大阪城公園には、段差の関係で高木の梢が目の高さになる場所が何か所かあります。ツアー中にオオルリの鳴き声を聞くことができましたが、木立の密度が濃いのと、葉が茂っている場所だったので、姿を捉えることができませんでした。桜広場は梅林から伸びる高木がそんなに密集していないので、オオルリがいれば、見やすいポイントなのです。この日は天気が良すぎたからでしょうか、残念ながらオオルリはいませんでした。
ちなみに、「ホーホケキョ」のさえずりで知られるウグイス、「ピリーリー」とか「ピールーリー」とさえずるオオルリ、「ヒンカラカラカラ」とか「ヒンカララララ」とさえずるコマドリは日本三鳴鳥(にほん さんめいちょう)と言われています。
もし、オオルリが見たいのであれば、4月後半の朝早くに、段差の関係で木立の梢が目の高さになる場所へ行って静かに待てば、この参考画像のようなアングルでオオルリを見ることができるかもです。
植え込みの茂みの中
今の時期、夏鳥のコマドリが大阪城公園などの都市公園でも見れる可能性があります。
都市公園の場合は、下草が生い茂る場所や植え込みの中にいることがあります。先ずは耳を澄まして鳴き声を聞きます。鳴き声が近くの植え込みの中から聞こえたらそっと覗いてみましょう。コマドリがいるかもです。
ただし、コマドリをはじめ、臆病な野鳥が多いので、大きな音をたてたり、茂みを棒で突っつくなどの行為はやめましょう。
冬鳥 旅立ちの準備
この日、冬鳥のキンクロハジロ、シロハラ、ツグミ、アトリ、アオジを見ることができました。特にアトリはひっきりなしに木の芽などを食べている様子を見ることができました。そろそろ北の国へ帰っていきます。カムチャッカへ帰るのであれば、2500~3000kmの道程です。そのためのエネルギー補給です。今の時期のアトリは冬に比べて、頭部が黒色に近い色に変わります。オレンジの部分も濃くなっていました。
※ アオジは漂鳥とされている資料もありますが、関西では冬にしか見れない冬鳥です。
オオバン
冬の堀には多くのカモ類がいましたが、ほとんどのカモ類は北へと旅立ったのでしょう。留鳥でクイナの仲間のオオバンは水に潜って水草を採ってました。オオバンの見た目は全体的に黒く、くちばしと額が白いので、初心者の方にとっては覚えやすい野鳥の一種です。カモ類ではなく、ツル目クイナ科であることと、水に潜って採餌することを覚えておいてください。
留鳥
留鳥は一年中、見ることができる野鳥です。今回、観察できたキジバト、オオバン、コゲラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、エナガ、メジロなどがそうです。一年中、見ることができる野鳥の中には、季節によって、色が変わったり、行動が変わるものも多いので、季節ごとに楽しみ方が変わります。
ちなみにコゲラは日本にいるキツツキの中で最小です。日本では大半の場所で見ることができる野鳥ですが、分布は日本を中心とする一部のアジアに限られています。英名は “Japanese Pygmy Woodpecker”と言い、海外のバードウォッチャーにとっては「日本で見てみたい野鳥」にリストアップされている野鳥です。
出会えた野鳥の一覧
今回の 初めてのバードウォッチング 大阪城公園で出会えた野鳥の一覧です。
夏鳥 冬鳥 旅鳥 留鳥 に関する詳細は、バードウォッチング基礎知識 鳥の渡りのページをご覧ください。
『日本鳥類目録 改訂第7版』(日本鳥学会2012)準拠
バードウォッチング ガイドツアー
バードウォッチング基礎知識
久下直哉氏監修のバードウォッチング基礎知識です。バードウォッチングを始める方は参考にしてください。
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