初めてのバードウォッチング 服部緑地 ツアー・レポート

初めてのバードウォッチング 服部緑地

3月13日(土)に開催された 初めてのバードウォッチング 服部緑地 に同行取材してきました。
昨年の12月から始まった初めてのバードウォッチングのシリーズの一つです。
服部緑地での開催は、昨年の12月12日以来の2回目となります。3ヶ月経てば、出会える野鳥の種類も変わりますし、前回に出会えた野鳥の様子も変わっていることでしょう。バードウォッチングは、季節ごとの変化を感じることが、楽しみの一つです。

集合場所には、前回の初めてのバードウォッチング 奈良公園に参加された方や、バードウォッチング 入門教室に参加された方もいて、ツアー開始前から野鳥図鑑のことや双眼鏡の使い方に関する質問が飛び交っていました。
私の場合でもそうだったのですが、初めてのバードウォッチングに同行取材してからバードウォッチングに興味を持って、ソロ・バードウォッチングを始めました。するとさまざまな疑問が湧いてくるのです。インターネットや書籍でも調べるのですが、次の初めてのバードウォッチングに同行取材すると、実感を伴って疑問が解決できたり、新しい発見がありました。
初めてのバードウォッチングでは、久下氏がいろいろな質問に答えてくれます。

高川で野鳥の見つけ方を教わる

高川で野鳥の見つけ方を教わる

服部緑地の近くを流れる高川で、野鳥の見つけ方を教わりました。

高川で野鳥の見つけ方を教わる

  • 川の淵(水際)がチェックポイント
  • 遠くから手前方向にチェック

今回は、前日からの雨のために増水しており、川の淵には野鳥はいませんでしたが、野鳥を見つける基本として教わりました。

広場で双眼鏡の扱いの練習

広場で双眼鏡の扱いの練習

見通しの良い広場で、双眼鏡の扱いの練習です。双眼鏡の詳しい扱い方は別にまとめていますので、そちらをご覧ください。

木立や人工物の上の野鳥の見つけ方

木立や人工物の上の野鳥の見つけ方

すごく普通のことですが、木の枝に止まる野鳥は多いです。ですから、視界に入る木の枝は勿論のこと、野鳥が止まりやすそうな人工物の上は要チェックです。
この時は、噴水の所にある背の高いモニュメントの上にカワラバト(ドバト)が止まっているだけでした。直接目視でもドバトと分かりますが、分かりやすい目標で、できるだけ素早く双眼鏡を合わせれるように練習しましょう。野鳥はじっと木の枝に止まっているとは限りません。できるだけ素早く双眼鏡を合わせることができたら、その分だけ長い時間、野鳥を観察できることになります。

池で野鳥を探す

池で野鳥を探す

池や池の周辺は野鳥がいるスポットです。池の淵(水際)や池の周りの木の枝の上などもチェックしましょう。川と同様に遠くからチェックです。
この時は、池の水際付近をカイツブリが泳いでいました。また、池の周りの木の枝にはヒヨドリが数羽止まってました。

水面もチェック

水面もチェック

池の周辺をチェックした後は、水面の野鳥をチェックです。3月になり、かなり数や種類は減りましたが、数羽の野鳥が水面を泳いでいました。

ミコアイサ

ミコアイサ

ミコアイサのメスがいて、久下氏が説明してくれました。頭が茶色でホオから首にかけて白いのがミコアイサのメスの特徴だそうです。冬鳥なので、近いうちに渡っていくことでしょう。

キンクロハジロ

キンクロハジロ

目がキン(黄色)で全体的にクロ、羽を広げると白いので、キンクロハジロという名前です。頭部後方の冠羽が特徴的です。キンクロハジロ冬鳥なので、もうすぐ見ることができなくなります。

巣作り中のカップルのアオサギ

巣作り中のカップルのアオサギ

遠目に見ても、巣作り中と分かるカップルのアオサギがいました。脅かさない程度の場所から観察すると、一本の木の枝の両端を二羽が咥えて、巣を組んで行くようすを見ることができました。写真はブレていますが、参考に掲載しておきます。

婚姻色のアオサギ

婚姻色のアオサギ

婚姻色が鮮やかなアオサギがいて、観察しました。アオサギは大きくて目立つので、バードウォッチングをしない方でも「川や池でよく見る鳥」とご存知の方も多いでしょう。しかし、婚姻色のアオサギは一目で「同じ鳥?」と思うぐらいに鮮やかです。

アオサギ

念のために、昨年の12月12日に服部緑地で撮影したアオサギを掲載しておくので見比べてください。婚姻色のアオサギは、くちばしや足がピンク色に変わっているのが分かりますね。

抱卵中のアオサギ

抱卵中のアオサギ

別の巣の中で抱卵しているアオサギがいて、観察することになりました。

抱卵中のアオサギ

観察中に立ち上がったアオサギが、くちばしの先で何かしています。久下氏の説明では、別の面を温めるように卵を回しているそうです。いくつかの卵を回す作業が終わり、再び卵の上に負い被さった後に、軽く体をゆすりました。卵と体の接地面積が広くなるように馴染ませているそうです。

ゴイサギ

ゴイサギ

ゴイサギも見かけました。ゴイサギは、アオサギの3分の1ぐらいで、カラスぐらいの大きさです。このゴイサギの足は、ほんのりとピンク色になっていて、婚姻色の兆候が見られました。

ヒヨドリやその他の野鳥

ヒヨドリ

アオサギを観察していた場所の周りで、ヒヨドリムクドリツグミキジバトカワラヒワコゲラなどの野鳥を見ることができました。コゲラドラミング(木を突っつく音)を聞かせてくれました。
ヒヨドリムクドリを観察している時に、久下氏ものさし鳥について、説明しました。バードウォッチングでは、スズメムクドリヒヨドリキジバトハシブトカラストビが大きさの基準となりものさし鳥と言われる鳥なのです。
詳しくはバードウォッチング基礎知識 鳥の大きさに記載しているので参考にしてください。

カワラヒワ

カワラヒワ

奈良公園では少し遠くの地面にいて、姿かたちがよく分からなかったカワラヒワが、近くの木の上にいたので、じっくりと観察することができました。大きさはスズメぐらいですが、色が全く違うのでスズメと思いこむことはないですね。この黄緑色は鶸色(ひわいろ)と言われる色で、おめでたい色の一つだそうです。

カワラヒワ

木の実を一心不乱についばんでいます。

アキニレ(秋楡)の種子

カワラヒワがついばんでいたのは、アキニレ(秋楡)の種子でした。
この頃に久下氏が「皆さん。今何時ですか?」と聞きました。皆さんが時間を確認して、ちょっとザワつきました。ツアー開始から2時間が経過していたのですが、そんなに時間が経ったように思わなかったのでしょう。私もよくあります。バードウォッチングに熱中していると、あっと言う間に時間が経っています。

シジュウカラ

シジュウカラ

シジュウカラがいたので観察しました。正面から見ることができたので雌雄の判別ができました。首の下から腹部にかけての黒い線の太さで雌雄の判別ができるのです。この黒い線をネクタイに例えて「ネクタイが太いのがオスで、細いのがメス」と言われたりします。久下氏は「墨汁が垂れたような柄がメス」という表現をしていましたが、確かにそのような感じですね。

カルガモの瞬膜

カルガモの瞬膜

別の池に移動して、カルガモコガモを観察しました。泳いでいるカルガモの他に、寝ているカルガモがいたのですが、目が何か不思議な感じです。この白い膜は瞼の下にある瞬膜と言って、水中に頭を浸ける時にゴーグル(水中メガネ)のような役目をする膜です。このカルガモは瞬膜を閉じて瞼を開いて寝ていたのです。

コガモの観察

コガモの観察

岸からそう遠くないところにコガモがいました。コガモはその名の通り、カモ類で最も小さなカモです。大きさもそうですが、頭部の柄も特徴的なので覚えやすいですね。このコガモは木の上に上がっていたので、お尻の部分の黄色い三角もはっきりと認識できました。カルガモ留鳥(りゅうちょう)なので一年中見ることができますが、コガモ冬鳥なので、もうすぐいなくなります。

コガモの観察

後頭部の感じも観察しました。また体の縞模様は、多くの羽が重なったできた柄で、1枚1枚の羽が縞模様という訳ではありません。

今回のバードウォッチング

天候のためかカワセミは気配も感じられず、キレンジャクヒレンジャクは上空を飛んでいるのを見かけた程度でした。それでも、アオサギは、婚姻色、巣作りのようす、交配、抱卵など、普段ではなかなか見ることができないようすをしっかりと観察することができました。
また、ヒヨドリムクドリツグミキジバトカワラヒワコゲラシジュウカラカルガモコガモは比較的近くで観察できたので、入門者や初心者の方にとっては、良い経験になったのではないでしょうか。

私自身、バードウォッチング歴3ヶ月の初心者ですが、「何という鳥を見たか」ということも楽しみの一つですが、「何という鳥の、どのような行動が見れたか」も楽しみの一つになってきました。
野鳥ガイド 久下流 バードウォッチングの楽しみ方が、少しづつ理解でき始めていると感じました。

今回のツアーにご参加下さった皆さんや、このブログを読んでくださった方々が、更にバードウォッチングを楽しめますように!

出会えた野鳥の一覧

今回の 初めてのバードウォッチング 服部緑地で出会えた野鳥の一覧です。

種名
ヒドリガモカモ目カモ科
マガモカモ目カモ科
カルガモカモ目カモ科
ハシビロガモカモ目カモ科
コガモカモ目カモ科
キンクロハジロカモ目カモ科
ミコアイサカモ目カモ科
カイツブリカイツブリ目カイツブリ科
キジバトハト目ハト科
カワウカツオドリ目ウ科
ゴイサギペリカン目サギ科
アオサギペリカン目サギ科
コサギペリカン目サギ科
オオバンツル目クイナ科
コゲラキツツキ目キツツキ科
ハシブトガラススズメ目カラス科
シジュウカラスズメ目シジュウカラ科
ツバメスズメ目ツバメ科
ヒヨドリスズメ目ヒヨドリ科
ウグイススズメ目ウグイス科
エナガスズメ目エナガ科
メジロスズメ目メジロ科
ヒレンジャクスズメ目レンジャク科
キレンジャクスズメ目レンジャク科
ムクドリスズメ目ムクドリ科
シロハラスズメ目ヒタキ科
ツグミスズメ目ヒタキ科
スズメスズメ目スズメ科
ハクセキレイスズメ目セキレイ科
カワラヒワスズメ目アトリ科
イカルスズメ目アトリ科

『日本鳥類目録 改訂第7版』(日本鳥学会2012)準拠

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