富士山登頂とお鉢めぐり ツアーレポート

2022年7月30日(土)から1泊2日で、プリンスルートで登る 富士山登頂とお鉢めぐりツアーに同行してきました。山梨県と静岡県に跨る富士山は言わずと知れた日本の最高峰かつ日本の象徴の活火山。日本百名山でもありますが、2013年に太古からの信仰の対象と数多くの芸術の源泉として世界文化遺産にも登録されました。

富士山登頂ツアー プリンスルートの行程

今回は、2008年に天皇陛下も登頂されたプリンスルートを歩きます。宝永火口・お鉢巡り・大砂走と変化に富んだ好コースで、御来光も期待できる富士山の魅力をギュッと詰め込んだ行程です。

富士山登頂ツアー 1日目
東京駅(8:30発)===首都高/東名自動車道===御殿場IC===富士宮口五合目(2380m/12:30発)・・・宝永火口・・・馬の背・・・御殿場口/七合五勺(3090m/17:00頃着)

◎ 歩行距離/約4.5km・行動時間約4時間半・獲得標高860m

富士山登頂ツアー 2日目
七合五勺/砂走館(1:00~30頃発)・・・八合目・・・御殿場口頂上・・・浅間大社奥宮/御来光・・・富士山/剣ヶ峰(3776m)・・・お鉢めぐり・・・御殿場口頂上・・・七合五勺/砂走館(朝食)・・・大砂走り・・・御殿場口五合目(12:00頃発)===富士八景の湯/入浴と昼食(13:00~14:30)===御殿場IC===東名自動車道/首都高速===東京駅(18:00頃着)

◎ 歩行距離/約10km・行動時間約9時間半・獲得標高2895m

富士山登頂ツアー 1日目の様子

弊社は登山専門の旅行会社なので、国内海外様々な山旅ツアーを企画していますが、日本一の山 富士山のツアーには「一度は登りたい」と登山未経験者のお客様も多く参加されます。とはいえ、日本一高い山に登る以上、やはり適した装備や技術が必要となるので、登山口に向かうバスの中でも、通常の登山ツアーのとき以上に、高山病や寒さ対策、山小屋での過ごし方といった登頂のための秘訣をオリジナルミニテキストを用いてしっかり説明します。そうこうしているうちに登山口到着。準備を整えたら、富士宮登山口をいざ出発です。

宝永火口

1時間位歩くと雄大でダイナミックな景色が目の前に!

富士山の噴火史上もっとも激しい噴火のひとつであった1707年の宝永大噴火で誕生した宝永火口です。

火口の中を歩きながら火口を間近で鑑賞しましょう。

火口歩きが終わったらそのまま馬の背を登って行きます。余談ですが、天皇陛下のお誕生日の2月23日は富士山の日でもあります。

御殿場ルート合流地点

御殿場ルートに合流。

オンタデとベニイタドリ

登山道を歩く中、ずっと目にする山一面に沢山咲いている花は富士山で最も多く見られるオンタデです。

オンタデによく似たベニイタドリも咲いています。

山小屋 砂走館

この日宿泊する砂走館まであと少し!

砂走館に到着!!小さいけど、スタッフの皆さんがとても親切でアットホームな山小屋です。

夕食は熱々で美味しい手作りカレー。富士山の麓で、砂走館のご家族の方が育てた自家製の素材をふんだんに用いているそうです。なんと17時頃~消灯前までの好きな時間に食べることができ、しかも、カレーばかりか貴重な熱々のお茶もおかわり自由!!
大満足の食事と夕暮れの景色を堪能したら、明日に備えてしっかり休みましょう。

富士山登頂ツアー 2日目の様子

翌朝は…、いえ、御来光を見るために真夜中に、不要な荷物は小屋に残して砂走館を出発します。
麓を見下ろすと、多くの人は寝静まっている時間の街の灯に情趣を感じます。

星空もとてもきれいでした。これは御来光も期待できそう!

ヘッドライトを装着して山頂を目指します。

御殿場口 頂上

一歩一歩ゆっくり歩いて、ついに御殿場口頂上に到着! 富士山最高地点の剣ヶ峰(けんがみね)がきれいに見えています。

しかし、はやる気持ちを抑えて、まずは御来光を見るために、富士山の山頂にある8つのピーク(八神峰はっしんぽう/八葉はちよう)のうちの一つの三島岳(みしまだけ)を目指します。

御来光

三島岳。日本一の高所は7月下旬でも寒いです。しっかり防寒対策をして御来光を待ちます。

朝日岳にも御来光待ちの人がいっぱい。

それぞれが様々な思いで目指した日本一の高み、どんな思いで御来光を眺めたのでしょうか。

剣ヶ峰

御来光を眺めた後は、浅間大社奥宮にて御朱印をもらったり、頂上から手紙を送ったり、記念品を購入したり…しばし自由時間を楽しみ、再集合後、皆で日本の最高地点 剣ヶ峰に向かいました。剣ヶ峰には山頂標識で記念撮影をするための行列ができていました。

お鉢巡り

3,776mの剣ヶ峰を満喫したら、そのまま山頂部分の火口を1周するお鉢巡りです。

南アルプス中央アルプス北アルプス八ヶ岳が見えています。

富士山の真ん中の噴火口や、万年雪もばっちり見ることができました。

富士五湖の一つの山中湖や、

昨日、火口の中を歩いた独特の山容の宝永山…等々、

普段はあちこちから富士山を眺めているのに、このときは富士山からあちこちを見渡します。雲の下に広がる様々な景色に全く飽きることがありません。

お天気に恵まれ、日本最高所をぐるりと一周、最高のトレイルを楽しめました!

富士山頂から下山開始

こんなに晴れているといつまでもとどまりたくもなりますが、山頂に別れを告げ、再び砂走館へ戻ります。

砂走館で朝食

砂走館に戻ったら、起床してから約9時間後の朝食、ハムエッグ定食を頂きましょう。これまた山小屋自家製「御殿場コシヒカリ」を使用したご飯と熱々のお味噌汁がおかわり自由!!夜中から長時間歩き続けて疲れた体が喜ぶ美味しいご飯です。

大砂走 下山道

大変お世話になった砂走館に別れを告げて準備を整えたら、最後のイベント、砂走館の名前の由来にもなった御殿場ルートの名物、大砂走下山道を下山します。

大砂走りは大量のクッション性のある砂に覆われた登山道で、名前の通り、あたかも走るように下山することができます。皆さんに大砂走りの走り方?をレクチャーした後は、童心に返ってちょっとはしゃいだりもしつつ、それぞれのペースで大石茶屋という山小屋まで駆け下りていただきました。大石小屋に到着した方からご褒美のかき氷やビールを楽しみつつ、全員のゴールを待ちました。

標高の高い富士山では高山病になる人が結構出ます。高山病のまま登山を続けるのは困難かつ大変危険なので、重い高山病症状が出ると登頂を断念することになります。しかしながら、登山ガイドが初日から適切なペース配分で歩いてくれて高度順応できたこともあり、ツアー中に高山病になる人が一人も出ず、全員無事に登頂&下山することができました!

下山後は、富士山を一望できる天然温泉 富士山八景の湯にて2日間の疲れを癒していただき、全員にオリジナル「登頂証明書」をお渡しして、解散場所の東京駅へと戻りました。

ご参加の皆様、お疲れ様でした!そして、ありがとうございました。またのご参加をスタッフ一同 心よりお待ちしております。

ガイド:佐藤周一
ツアーリーダー:小西友恵(東京スタッフ)

 

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