大杉谷から大台ケ原縦走 登山ツアー レポート
2022年5月14日(土)から1泊2日で、三重県にある大杉谷から三重県と奈良県の県境にある大台ケ原を縦走してきました!
大杉谷は近畿の秘境とも呼ばれ、富山県の黒部峡谷、新潟県の清津峡とともに日本三大渓谷の一つです。また、大台ケ原は台地状の山地全体が特別天然記念物に指定されている他、深田久弥によって日本百名山に、そして、大杉谷とともに日本の秘境100選にも選ばれています。コースの大部分は電波も入りません。
かつては魔の山と呼ばれた大台ケ原も現在は日帰りハイキングが可能ですが、今回は関西最大規模の山小屋に宿泊し、大杉谷の7つの滝と11の吊り橋を堪能しながら、大台ケ原と三重県の最高峰 日出ヶ岳(ひおでがだけ/ひでがだけ)を目指します。
大杉谷から大台ケ原縦走ツアーの行程
1日目
【東京出発組】 東京駅(6:42発)+++のぞみ201号+++名古屋駅(8:16着)
【名古屋出発組 合流】 名古屋駅(8:30発)===東名阪/紀勢自動車道===大宮大台IC===大杉谷登山センター(11:00~30)===宮川第三発電所(300m/12:15発)・・・千尋滝・・・シシ淵・・・桃ノ木山の家(480m/17:00頃着)
◎歩行距離/約6km・歩行時間/約5時間/獲得標高約310m
2日目
桃の木山の家(6:30発)・・・七ツ釜滝・・・堂倉滝・・・粟谷小屋・・・シャクナゲ坂・・・大台ヶ原/日出ヶ岳(1695m)・・・山上駐車場(1570m/14:00発)===各自入浴予定===針IC===名阪国道/東名阪自動車道===名古屋駅(19:30頃着) 【名古屋出発組 解散】
【東京出発組】 名古屋駅(20:23発)+++のぞみ250号+++東京駅(21:59着)
◎歩行距離/約9km・歩行時間/約7時間半/獲得標高約1510m
※ 名古屋出発のお客さんと、名古屋駅で合流・解散。
大杉谷から大台ケ原縦走ツアーの様子
大杉谷/大台ケ原は屋久島と並ぶ日本一の豪雨地帯で、大杉谷は関西の屋久島とも呼ばれています。幸いにしてツアー中に雨が降ることはなかったものの、出発日前日まで大雨が降り、大台ケ原に向かう国道が土砂崩れにより通行止めになったことが登山口に向かう途中で判明しました。
この通行止めに伴い大台ケ原行きのバスは運休になり、本ツアーと同じ日程での公共交通機関を利用しての縦走はできなくなりました。
弊社のツアーも縦走を断念することも念頭に置きながら、大杉谷登山センター/大台ケ原ビジターセンター、貸切バスのドライバーさん、山小屋等 関係各所と相談のうえ、予定通り縦走することに決めました。
大杉谷から大台ケ原 縦走を開始
ヤマビル対策をして登山口の宮川第三発電所をいざ出発。
大杉谷は死亡事故も多発している危険個所の連続なので、ヘルメットを着用して歩きます。滑落しないよう一歩一歩集中して。もちろん、皆様が安心して歩けるよう登山ガイドと添乗員とでできる限りサポートいたします!
多雨多湿な環境が、無数の岩を美しい苔で覆わせて、とても神秘的なモスフォレストを形成しています。
千尋滝
大杉谷の7つの滝のうち最初に目に飛び込んで来るのは千尋滝(せんぴろだき)。
大杉谷にある滝のうち最大の落差135mを誇る巨瀑です。
前日までの大雨のお陰で迫力が増しています♪
ちなみに、屋久島にも千尋の滝という滝があります。
シシ渕へ
滑りやすい岩場を慎重に進み、皆様の渡渉をサポートしつつ、
シシ渕(シシ淵)に到着したら休憩タイムです。
奥には2つ目の滝 ニコニコ滝も見えます。
シシ渕から先へ進む道が少々わかりにくいので、個人で行く方はご注意ください。
平等嵓吊橋
5つ目の吊橋 平等嵓吊橋(びょうどうぐらつりばし)。
見下ろすとものすごい高度感でゾクゾクしますがきれいです。
この日の行程も残り5分の1程、あと少し頑張りましょう!
桃の木山の家
7つ目の吊橋、桃の木吊橋の先に見えるのがこの日の宿泊場所 桃の木山の家です。
桃の木山の家は昭和15年創業の山小屋ですが、きれいで快適に過ごせます。木の香りも心地よい檜風呂で疲れを癒すこともできます(石鹸・シャンプー・歯磨き粉は使用不可)。
夕食のカツカレー。カレーやご飯はおかわりOK♪
一晩ゆっくり休んで、温かい朝ご飯(和定食)を食べて準備を整えたら、名残惜しくも出発です。
七ツ釜滝
桃の木山の家から少し歩くと日本の滝100選にも数えられている七ツ釜滝に到着です。早朝ですが、皆様夢中で写真を撮っています。
公共の交通機関を利用しての縦走ができないため、殆どの登山者がこの滝を見てから宮川第三発電所へ引き返すことにしたようです。ここから日出ヶ岳山頂まではほぼ誰にも会わず、貸切状態でした。
岩壁の回廊を行く
岩壁の回廊を集中して歩きます。
回廊のすぐそばはエメラルドグリーンの澄み切った渓谷が続き、その美しさに癒されます。
2004年の台風で山肌が崩落し無数の巨岩が残る崩壊地を越えて、
堂倉滝
ラスト11つ目の堂倉滝吊橋を渡りつつ7つ目の堂倉滝を眺めたら渓谷歩きも終了!
ここから先は岩場や鎖場のない登山道が続きます。
粟谷小屋の前でお弁当休憩
粟谷小屋に到着。残念ながら小屋の方は外出中でしたが、チップ制のトイレをお借りして、水を補給し、小屋の前のベンチで桃の木山の家が用意してくれた中華ちまきのお弁当を食べます。美味しいー!
シャクナゲ平
美しいシャクナゲ
シャクナゲの咲くシャクナゲ坂を登り、シャクナゲ平で一息ついたら、日出ヶ岳まではあと少し!
日出ヶ岳の山頂
最後の一登りで全員無事に登頂!!
山頂の展望台は360度の大パノラマで、同じく日本百名山の大峰山や志摩半島などを眺めることができます。写真は志摩半島方面を写したもの。雨こそ降らなかったものの、この日のお天気はご覧のように曇り時々晴れでした。ですが、皆様「縦走できて本当に良かったぁー!!!」ととても喜んでいらっしゃったので、私もすごく嬉しくなりました。
日出ヶ岳から下山後は、迂回路を通り、急遽立ち寄った美人の湯と言われる 下北山温泉 きなりの湯 で汗を流し、名古屋駅へと向かいました。
迂回路を経由せざるを得ず名古屋駅への到着は予定より遅くなると見込んでいたものの、思いの外早く到着する結果となったため、名古屋駅で解散とし、東京からご参加のお客様には新幹線の乗車時間をお好きな時間に変更していただき、自由な時間をお楽しみいただきました。
手羽先とビールも、でら うみゃあよ♪
ご参加の皆様、ありがとうございました。そして、お疲れ様でした! またのご参加をスタッフ一同 心よりお待ちしております。
ガイド:松山博久
ツアーリーダー:小西友恵(東京スタッフ)
大台ヶ原山の登山ツアーの一覧
ツアーの一覧を別画面で表示します。必ず、コース詳細ページの「旅程」などツアー内容を確認上、ご予約下さい。