日本百名山・鳳凰三山登山 ツアーレポート

2022年7月10日(日)から1泊2日で、女性のための登山情報サイト山ガールネットとの共同企画【山ガールチャレンジ】日本百名山鳳凰三山登山ツアーに同行してきました。

鳳凰三山(鳳凰山)について

鳳凰三山は、山梨県の南アルプス北東部にある薬師岳(2,780m)・観音岳(2,840.4m)・地蔵ヶ岳(2,764m)の3つの山の総称で日本百名山、山梨百名山、新・花の百名山に選ばれています。茶色っぽい山肌の多い南アルプスの中で、甲斐駒ヶ岳とともに数少ない花崗岩の白い山肌が見られ、花崗岩の白とハイマツの緑が織り成す景色は、日本庭園のようだとも言われています。また、北端の地蔵ヶ岳には高さ18mにも及ぶオベリスク(地蔵仏)と呼ばれる大岩柱が屹立し、その幻想的奇観は古くから岳人に愛され、信仰と伝説の山として知られています。

登山ツアーの行程

今回は、初日に夜叉峠の森を出発、南御室小屋に宿泊し、2日目に鳳凰三山を縦走して、御座石鉱泉に下山するコースにチャレンジします。

登山ツアー 1日目
甲府駅(8:45発) == タクシー == 夜叉神の森(1400m/10:00発) ・・・ 夜叉神峠 ・・・ 苺平 ・・・ 南御室小屋(2450m/16:00頃着)

◎歩行距離/約8km・行動時間約5時間半・獲得標高1510m

登山ツアー 2日目
南御室小屋(5:30発) ・・・ 薬師岳(2780m) ・・・ 鳳凰山/観音岳(2840m) ・・・ 地蔵岳(2764m) ・・・ 鳳凰小屋 ・・・ 御座石鉱泉(1070m/16:00発) == =タクシー == =武田乃郷 白山温泉/入浴 (18:00発) == 韮崎駅(18:10頃着)

◎歩行距離/約12km・行動時間約9時間・獲得標高2700m

鳳凰三山 登山ツアー 1日目

甲府駅に集合してタクシーで登山口に向かい、ストレッチをして出発。

サルオガセ

山道をどんどん歩いて行くと、木にナニカが沢山垂れ下がっているのが目に入ってきました。とろろ昆布ではなくサルオガセという樹皮に付着して懸垂する糸状の地衣類で、霧の多い深山に自生し藻のように見えることから別名霧藻(きりも)とも呼ばれる寄生植物です。

ホシガラス

「ガァー ガァー」としわがれた声の主はホシガラスでした。

「頑張れー」と励まされているようで、何だか元気が出てきたぞ。

南御室小屋

本日宿泊する南御室小屋(みなみ おむろごや)に到着!!
途中雨が降ったので、濡れたウェアを乾燥室に干してから部屋に向かいましょう。

ツアー時の南御室小屋は管理人交代に伴う各種設備補修を実施中で、厨房設備も補修のため、行動食を詰め合わせた昼弁当は予約できたものの、『食事付き宿泊』は休止中でした(※注意※ 最新の情報は南御室小屋のホームページ等で直接ご確認ください)。
今回は、小屋のそばに南アルプスの天然水が豊富に流れ続ける水場があるので、参加者の皆様には夕食・朝食用のインスタント/フリーズドライ食品等を各自で持参してもらい、ガイド&添乗員でお湯を沸かして提供し、それぞれお食事をしていただきました。

デザートタイム

食後は、お楽しみのデザートタイム♪

キャンプやバーベキューなどアウトドア定番スイーツ「スモア」を登山向けにアレンジ!
皆さんそれぞれにマシュマロを焼いてもらい、熱々のマシュマロをチョコレートビスケットにギュッと挟んで完成。淹れたての美味しいコーヒーと一緒に頂きましょう。

夜中にそっと小屋の外に出てみたら、星空がとてもきれいでした。

鳳凰三山 登山ツアー 2日目

翌朝、朝食を食べたら、いよいよ鳳凰三山の稜線を目指して出発です。お天気が良いといいなぁ。

頑張って稜線まで登ったたら、絶景の稜線歩きの始まりです。

まずは日本一の富士山(3,776m)が出迎えてくれました。

稜線を進む

時折立ち止まって素晴らしい景色を楽しみながら、美しい白砂の稜線をどんどん進みます。

薬師岳

最初のピークの薬師岳。目の前に、日本で2番目に高い日本百名山北岳(3,193m)、3番目に高い同じく百名山の間ノ岳(3,190m)、二百名山の農鳥岳の白峰(白根)三山がどーんと見えました。
他にも甲斐駒ヶ岳仙丈ヶ岳等々も見えていました。ちなみに、北アルプスの奥穂高岳間ノ岳と同じ標高で第3位です。

観音岳

お次は、鳳凰三山の最高峰 観音岳。

白い花崗岩と青空のコントラストが見事です。

山頂からの眺めも見事で爽快感がたまりません。

オベリスク

お天気に恵まれ最高の絶景が続く気持ちの良い稜線なのですが、、天気が良い中を歩き続けていると苦しく辛い時間も訪れます。そんな時に、最後のピーク地蔵岳のシンボル オベリスクがカッコ良い姿を現しました。

あのオベリスクを目指して、もう少し頑張りましょう!!

タカネビランジ

南アルプス周辺だけに分布する高山植物のタカネビランジ、白っぽいものから濃いピンクのものまで岩場やザレ場に可愛く咲いていました。鳳凰三山の固有種ホウオウシャジンが咲くのはこれからかな?

地蔵岳

3番目のピークの地蔵岳に到着。

賽ノ河原と呼ばれる場所に多くの子授け地蔵が立ち並んでいます。「子宝を願う夫婦が地蔵を1体背負って下山し、子を授かったらお礼に2体の地蔵を山にお返しすれば子が健やかに育つ」という言い伝えがあるそうです。

ここに来るまでカッコ良い姿を見せ続けてくれていたオベリスクは地蔵岳に着いた頃にはガスの中に隠れてしまっていましたが、せっかくなので少し待っていたら再び姿を見せてくれました。ちなみに、オベリスクに明治37年(1904年)に最初に登ったのは、日本近代登山の父 イギリス人のウォルター・ウェストンだそうです。

下山

地蔵岳から先は概ね下りです。

鹿が草を食べながら見送ってくれました。

鳳凰小屋

しらびその森の中にある鳳凰小屋に到着。観音・地蔵岳から湧き出る冷たくて美味しい天然水に生き返った気分です。

キバナノアツモリソウ

絶滅危惧A種の貴重なキバナノアツモリソウがキリンのようにも見えて可愛い。小屋の方もとても親切で温かく、次は泊まりに訪れたいと思った山小屋でした。

鳳凰小屋の後もひたすら下りが続きます。早朝からずっと歩き続けて皆さんだいぶ疲れていたので、最後までしっかりサポートしながら下山しました。
下山後、武田乃郷 白山温泉で美人の湯を満喫し、解散場所の韮崎駅へと向かいました。

山ガールの皆さん、お疲れ様でした!そして、ありがとうございました。
またのご参加をスタッフ一同 心よりお待ちしております。

ガイド:石井啓太
ツアーリーダー:小西友恵(東京スタッフ)

 

鳳凰山の登山ツアーの一覧

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