雲取山縦走と両神山
2016年 5/1(日)~4(火祝)のゴールデンウィークに、関東に座する日本百名山、雲取山(くもとりやま)と両神山(りょうがみさん)の2座をご案内してまいりました。
雲取山は花の百名山と新・花の百名山の両方に、両神山は、新・花の百名山に選ばれています。
ガイド鈴木 リーダー井上
上の写真は、雲取山 鴨沢周辺の新緑。
登山ツアー 行程
1日目 梅田=京都竹田駅=両神山荘(700m) 【泊】
2日目 …両神山/剣ヶ峰(1723m)…日向大谷=赤谷温泉・旅 【泊】
3日目 =三峰神社(1060m) …地蔵峠…雲取山荘(1850m) 【泊】
4日目 …雲取山(2017m)…鴨沢(550m)=京都竹田駅=梅田
5/1(日) 登山ツアー 1日目
まず、初日は移動日。両神山の表登山口である両神山荘へ宿泊。こちらは歴史ある山の一軒家で、素朴かつ暖かいおもてなしでいつもお世話になっている登山口の一軒家です。
こちらはお料理がとてもおいしく、地元で採れた新鮮な山菜を頂くことのできる、知る人ぞ知るお宿です。
そのお料理の中でも珍味がイワタケ。真ん中の小鉢に黒い物体がありますがこちらがイワタケで、山中深いところにある断崖絶壁などに生育する地衣類の仲間。成長が極端におそく収穫が難しいため、なかなか一般には出回りません。食感や食味は個性に乏しく何とも形容しがたいものがあるのですが、他のお料理とともに大変おいしく頂きました。
翌朝は早朝出発なので、食後は早めに就寝となりました。
5/2(月) 登山ツアー 2日目
早朝、両神山荘を後にいよいよ出発。
両神山 登山開始
谷沿いの道を、奥へ奥へと歩いていきます。新緑が目に眩しい。
順調な足どりで、どんどん高度を稼いでいきます。標高を上げるにつれて、足元に春の山野草がたくさん見られました。
両神山で見られた植物
まずはニリンソウ。小規模な群落を作って、ところどころに見られました。
こちらはミヤマハコベ。小さなお花です。
こちらコガネネコノメ。ネコノメソウもいろいろありますが他のネコノメソウよりきれいですね。
こちらはハシリドコロ。有毒植物で誤って食べると錯乱状態に陥り、走り回ってしまうほどの強毒があると言われます。
出たばかりの新芽をフキノトウの新芽と間違えて誤食する例があるとのことです。
エイザンスミレだと思いますがいまいち自信がありません。
清滝小屋で休憩
コース途中にある清滝小屋で休憩を取ります。水場、トイレもあってくつろげる休憩場所です。
整備された岩場
小屋から登って行くと岩場があり、昔は鎖だけで通過に時間がかかったのですが、ここ数年のうちに階段が整備されていて大変助かりました。
両神神社
難所を抜けるとしばらくで両神神社へ到着。
ここの狛犬は昔日本にいたオオカミ。珍しいですね。
稜線に出るとアカヤシオが満開でとてもきれいでした。
両神山 登頂
お天気に恵まれ、全員 両神山に登頂。
昼食 シンプルな弁当
神社に戻って昼食タイム。シンプルかつ元気になれそうなお弁当!
清滝小屋
シャクナゲ咲く清滝小屋に戻って休憩後、往路を下って行きます。
下山
下りも順調です。
下山まであと少し。
予定より早く両神山荘に到着しました。
下山して山荘のご主人に挨拶。預けた荷物を受け取り、自家製の美味しい"たくあん"を御馳走になりました。ありがとうございました。
秩父 小鹿野温泉・梁山泊
この日の宿は、秩父の小鹿野温泉にある梁山泊。お料理の種類がとっても豊富で大満足。
特に、これだけを食べにくるひとがいるくらい評判のおそば。とっても美味しく頂きました。
温泉にもゆっくり浸かって各自就寝。明日から1泊2日で雲取山の縦走です。
5/3(火祝) 登山ツアー 3日目
宿を出発後、三峰神社(みつみねじんじゃ)の駐車場へ。準備と体操を終え、森の中を歩き始めます。
森の中の快適な登山道を、どんどん進んでいきます。芽吹いたばかりの新緑、きれいです。
春の山野草は多くはありませんが、タチツボスミレはたくさんありました。
霧藻ヶ峰
途中、立ち寄った霧藻ヶ峰(きりもがみね)からは、昨日登った両神山が遠望できました。
昼食のお弁当。山の弁当はシンプルで塩気のきいた”にぎりめし”がいいのです。
昼食後もどんどん先へ。
途中ニホンジカを見つけました。たくさん人が通るので人なれしています。
今日の宿、雲取山荘に早めに到着したので、希望者を募って雲取山山頂を往復することにしました。
明日の朝は荒天が予想されるので、もうひとふんばり。
バイカオウレンの花が咲く登山道を登ります。
雲取山 山頂からの展望
日本百名山・雲取山山頂に到着!
東京都最高峰の頂きでもあります。
かすんではいますが、富士山がその姿を見せてくれました。
南アルプス南部の大展望も。右から荒川岳(あらかわだけ)、赤石岳(あかいしだけ)、聖岳(ひじりだけ)。登ってきた甲斐があったというものです。
雲取山荘
雲取山登頂を終え、雲取山荘に戻ってまいりました。
この日は連休で大混雑。”こどもの日”直前ということで、かわいい”こいのぼり”が飾ってありました。
雲取山荘の夕食。ハンバーグがおいしかったです。素朴ながらも山の上では十分な御馳走。
いつもお世話になっている山岳気象予報会社へ気象情報を確認すると、明日は早朝まで雨風強く雷の可能性もあるが、朝早い段階から回復していくとの情報を得、防水処理をしっかりするようご案内。
荷物の整理などが終わったら消灯は21時ですが、みなさん早々に就寝。
夜中は外で暴風雨。小屋の屋根にたたきつける雨音と風の音を時折感じながらも、ぐっすり休みました。
5/3(火祝) 登山ツアー 3日目
朝食を食べて外にでると時折あおられるような強風と雨。完全防水の上、出発です。
雲取山 山頂
昨日に引き続き2度目の雲取山登頂。
あいにくの悪天候なので、写真を撮ってすぐに先へ進むことに。
鴨沢を目指す
すごい勢いでガスが流れる稜線を慎重に歩いて鴨沢を目指します。
でも、ブナ坂を下り始めるころ、急速に天候が回復してきました。昨日の予報通り。
本当に朝の暴風雨がうそのような晴となり、今日はあきらめていた富士山も裾野を見せてくれました。
緑あふれる登山道を歩きます。
ヒトリシズカの群落を見ることができました。
いよいよ下山直前、向かいの山の山腹が植生によってパッチワークみたいに見えます。
このままデスクトップの壁紙にしようかと思うくらいのきれいな新緑。
昨夜の雨を浴びて生気に満ちています。
あともう少しで下山。
無事お祭りのバス停へ下山。みなさまどうもお疲れ様でした!
下山後は丹波山温泉にて入浴&昼食休憩を取った後、帰路へ。
一部渋滞にかかりながらも予定通りに大阪へ帰ることができました。
ご参加の皆様、誠にありがとうございました!
トラベルギャラリー井上
雲取山の登山ツアーの一覧
ツアーの一覧を別画面で表示します。必ず、コース詳細ページの「旅程」などツアー内容を確認上、ご予約下さい。