ラバンラタレストハウス~キナバル山頂~登山口~コタキナバル

キナバル山登頂(前編)の続編です。

キナバル山 山頂アタック

12/9(金)  ツアー3日目

未明、1時過ぎに起床。2時頃から軽食を食べ、いよいよ山頂へ向け出発です。
昨日からの雨はほとんど止んで霧雨。気温もそれほど寒くはありません。

同じ小屋に泊まった他の登山客もほぼ一緒に出発したのでところどころ渋滞もありましたが、順調に登って行きます。
周りの景色が見えないので足元と呼吸に注意しながら一歩一歩慎重に。
着実に標高が上がり、酸素濃度も少なくなってくるので腹式呼吸を忘れないように何度も案内します。

やがて岩場の登りになりました。ここはストックをしまって登ります。結構急な花崗岩の登りです。

サヤサヤ小屋

サヤサヤ小屋のチェックポイントを通過。トイレもあるので小休止をして山頂への登りに備えます。
残念ながらお客様のうちお一人がペースが上がらず、このサヤサヤのチェックポイントで折り返しとなってしまいました。高山帯の行動なので無理は禁物。
山岳ガイドの付き添いで一足先にラバンラタへ下山となりました。

夜明け

暗闇の中を歩いていくと、やがて東の空が明るみ、雨でぬれた登山道を少しずつ照らしはじめました。

振り返るたびに光が増して、山の上の色彩がどんどん豊かになっていきます。
周りの登山者もみんな立ち止まって思い思いに朝日を眺めていました。

すっかり明るくなり、

キナバル山上の巨岩も曙光に染まってオレンジ色に輝きます。

キナバル山の山頂付近

明るくなって初めて、こんなところを歩いてたんだと実感。
キナバル山の山頂一帯はなんと、巨大な花崗岩の一枚岩でできています。
世界中を見渡してもこんな特異な環境はそうそうありません。

あの三角のピークが、マレーシア最高峰キナバル山ロウズピーク(4095m)です。
ここまできたらあともう一息!

マレーシア・キナバル山最高峰 ロウズピーク

マレーシア・キナバル山最高峰 ロウズピーク登頂!おめでとうございます!!

キナバル山 下山

山頂は狭く10人もいれば満杯です。それぞれに思い出の写真を撮って下山にかかります。

途中休憩を取り、昨日入山前に市場で仕入れてきたモンキーバナナをみなさんに配給。
小ぶりですがとっても甘い山バナナ!ガイドさんも私も、みんなでおいしく頂きました。

天候も良くなり青空と雲海の眺めが素晴らしい。
何度も山頂を振り返って、あの頂きにさっきまで立っていたんだと喜びを反芻します。
みなさんもいい笑顔。

トンガリ山容が美しいサウスピークもいい感じです。

足元を見ると岩の隙間に極小の真っ赤なお花。
ツツジ科のロドデンドロン・エリコイデス、通称エリカです。

こちらも地を這うように密生するフトモモ科のネズモドキ。このあたりではサヤサヤと呼ばれます。
サヤサヤ小屋もこのお花にちなんで名づけられています。
ちなみに別名ティーツリー。ニュージーランドではこの種類のお花から取れるハチミツをマヌカハニーと呼んでいますね。

ふと見上げるとドンキーイヤーピークが見えました。
地震が起きる以前はもっとながい岩峰でほんとうにロバの耳みたいに見えたのですが。

無事サヤサヤ小屋のチェックポイントを通過。

岩場の下りに入りました。

夜中暗い時は一生懸命に登るだけで高度感はなかったのですが、明るくなると見通しが利いてけっこうな高さに感じます。でもゆっくり落ち着いて、ロープを支えにすれば大丈夫。

岩場が終わり、振り返ると巨大な崩落跡が見られます。昨年の地震はかなりの落石が発生して一時は登山道再開も危ぶまれたのですが、現在は山中のロッジ等の施設もだんだん復旧し、建築工事が進んでいます。

樹林帯に入るとしばしば見かける様々な種類のラン。

ランの愛好家であれば垂涎ものの種類もあるのでしょうか。たくさんの熱帯ランが咲いていました。

拡大するときれいです。

ラバンラタ レストハウスで遅めの朝食

下りは早く、あっという間にラバンラタに戻ってきました。周囲は建築中の居住棟が複数あります。

遅めの朝食で腹ごしらえをして、これから登山口まで長い下りが始まります。

キナバル山 登山口まで下山

さぁ、がんばって降りるぞ。
さらば、ラバンラタ!(だじゃれではない)

重量物以外の建築資材はほとんど人力であげているようで、このようなポーターさんたちとたくさんすれ違います。

登りのひともたくさんすれ違います。がんばってね~。

いろんな山の話をしながら下山するのもまた楽しいものです。キナバルを下っていながら地元の山のコースに話が飛んで、どんどん他の山へと話が広がって収拾つかなくなりますね。

下りにもあきてくると最後の登り返し。ここを越えると登山道も終了。
最後のひと登りがしんどいのです。

昨日入山前に写真を撮ったポイントで記念写真。疲れてよれよれになっていると思いきや、みなさん晴れ晴れとしたお顔で余裕です。無事下山完了お疲れ様でした!

下山後は専用車でコタキナバルのホテルに戻り、シャワーを浴びた後は、シーフードレストランにて祝杯をあげました。ホテルに戻り各自就寝。
今日は未明から12時間以上の行動で本当にお疲れさまでした。

今年からキナバル山の登頂証明書のデザインが変わりました。いい思い出になりますね。

コタキナバル~サピ島~コタキナバル~帰国の途へ

12/10(土)  ツアー4日目

サピ島でマリン・アクティビティ

ホテルで朝食をとった後は港へ。今日は午前中、サピ島というマリンリゾートへ。
それぞれ好きなアクティビティと昼食のバーベキューランチを楽しみます。

シュノーケリングをしたり、別料金ですがパラセイリングで空を飛んだり!

みなさんこんなところにくるなんてそうそうないんだから!
ということで積極的に楽しまれていましたね。

コタキナバル 市内観光

一旦ホテルに戻ってシャワーを浴びた後は、簡単な市内観光へ出発。
マーケットに行ったりモスクを見学したり。

帰国

今回いろいろお世話になって、空港まで付き添って頂いたガイドさんのファビアンさんとお別れ。
ありがとうございました。

クアラルンプールで乗り換えて、帰国の途へ。
夜行便なので乗り継ぎもぐったり。
目がしょぼしょぼしながらも空港のロビーで山の話で盛り上がりましたね。

クアラルンプールで成田からのお客様とお別れして関空へ。翌朝予定通り日本へと帰国しました。
この度は短い間でしたが旅本の山旅へご参加頂き、誠にありがとうございました。
全員で山頂に立つことはできませんでしたが、無事に下山できたことを
心より感謝いたしております。

一年もあとわずかとなりましたが、来年もまだ見ぬ大自然へ。
溢れる好奇心とたくさんの感動が待っている世界の山へとご案内いたします。
来年もどうぞ宜しくお願いいたします。

トラベルギャラリー 井上

 

海外登山のデビューに最適な山 キナバル のツアー案内

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ツアーの詳細はコチラ
ゆったり山小屋2泊で登るマレーシア最高峰キナバル山登頂 6日間
キナバル山登頂と珊瑚礁の島 5日間